日本語版 / 第四章

 
「四そうの黒船とな?」ウェルターが言った。

「あっちだ。」ジョーが言った。

「でけぇ。」セント・ジョンが言った。

何が起きていたんだろうね。わかるかな。
アメリカからやってきた、ペリー艦隊だったんだよ。

彼らは、五港の開港を要求した。
1853年のことだった。
幕府は、賛同し、実際に開港した。
多くの侍がこれについて不服を申し立てた。しかし、どうしたらよいのか、侍たちにはわからなかった。
侍たちは、どうしたらよいのかわからずにいた。

「追い出せ! 日本の将来のために立ち上がらなくては。」と言い出す者もいた。

多くの侍が故郷をあとにした。
彼らは、浪人と呼ばれた。

その時間旅行者は、自分たちのいる町へ行った。
隅田川の近くで、彼らはお茶をした。
それは、主人の提案だった。

「なぁ、ジョー。」ウェルターの父親が言った。「このお茶の味がわからぬか?」
「おいしい。もう一杯いただきだいです。」ジョーが言った。

彼は、川を眺めていた。そこにとどまろうと考えていた。
小雨が降ってきた。

「お侍様。」ひとりの少女が、傘を片手に言った。
「濡れますよ。お身体によくないです。」
「ありがとう。」彼はその少女の瞳をのぞきこんだ。

ケイティーだった。
彼女は、優しく微笑んだ。

幕末時代、多くの若者たちが夢のために散っていった。
彼らは、幕府の体制を変えたかったのである。
彼らは挑戦し、成し遂げた。

ウェルターの父親は、息子にはそのことには何も触れずにいた。
彼は、息子をその革命に参加させたがっていた。強い男にさせるために。

「道場を訪れるといい。重太郎という男がいる。道場は千葉にある。」

それは「千葉道場」と呼ばれていた。
剣術試練場である。

「父上。」ウェルターが言った。「もう一度人間の姿になってみるのはいかがか。」
「ああ。すっかりそのことを忘れていた。」父親が言った。
「しかし、ここには着るものがない。それに、刀はおぬしに預けてある。ああ。これはいい。」

彼はウェルターの袖に飛び込んだ。

「行くぞ。」
「行くぞと言われても、どこへ向かうやらさっぱりでござるぞ。」ウェルターが言った。
「川を下ろう。」父親が言った。

つづく。
 
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